
Googleアナリティクスのデータを“宝の持ち腐れ”にしない!今日から使える実践サイト分析術と改善事例
「Google Analytics 4(GA4)で、どこを見ればいいのか分からない...」
「毎日データは蓄積されているけど、具体的なサイト改善アクションに繋げられていない...」
「レポートを見ても、それが"良い"のか"悪い"のか判断できない...」
Webサイト運営に携わる多くの方が、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。
この記事では、GA4を実践的に活用し、具体的な成果に繋げるための方法を徹底的に解説します!
単なる機能紹介だけではなく、「なぜそのデータを見るのか」「どう改善すべきか」を判断する材料となれば幸いです。
まだ悩みや不安が残る…。とお考えのご担当者様は、ぜひ一度私たちにご相談下さい。
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【目次】
1.まずはGoogle Analytics 4をおさらい
Google Analytics 4(GA4)とは、Googleが提供するウェブサイトやアプリのアクセス解析ツールです。
ウェブサイトやスマートフォンアプリに訪れたユーザーが「誰で、どこから来て、何をしたのか」を計測し、詳しく分析することで、ビジネスの成果向上やサービス改善に役立つ重要なデータを得ることができます。
- ユーザーがどこから来たのか(流入経路)
- どんな属性を持っているのか(年齢・性別・地域・デバイスなど)
- サイト内でどんな行動をしたのか(閲覧ページ、クリック、スクロールなど)
- 成果(コンバージョン)に至ったかどうか
ユーザーのあらゆる「行動(イベント)」を軸にデータを計測できます。ページの表示はもちろん、ボタンのクリック、動画の再生、ファイルのダウンロードといったウェブサイトやアプリ上で行われる様々な操作1つひとつを「イベント」として記録します。
これらを基にサイトの強み(よく読まれているページ、成果に繋がりやすい行動)を伸ばし、弱み(離脱が多いページ、分かりにくい導線)を改善していきます。
2.サイトの健康診断を行う4つの基本レポート
GA4には多種多様なレポートが存在します。いきなりすべてを使いこなそうとすると挫折の原因になります。
まずはサイト全体の状況を把握する「健康診断」として、以下の4つの視点でデータの確認をしてみてください。
大まかな特徴や傾向を掴むことが、データ活用の第一歩となります。
GA4の管理画面左側にある「レポート」メニューから、これらの情報を確認できます。

① ユーザー属性:あなたのサイトには「どんな人」が来ていますか?
サイトに訪問しているユーザーの基本的な情報を把握します。
- 見るべきレポート:レポート > ユーザー > ユーザー属性
- 分かること: 国、都道府県、市区町村、性別、年齢層など
例えば、東京からのアクセスが多いと思っていたが、実は大阪からのコンバージョン率が非常に高い、といった発見があれば、大阪エリア向けの広告を強化する、といった施策に繋がります。
自分たちが想定しているターゲット層と、実際の訪問ユーザー層に乖離がないか確認できます。
② 集客:ユーザーは「どこから」来ていますか?
ユーザーがどの経路をたどってサイトにたどり着いたのかを把握します。
- 見るべきレポート: レポート > ライフサイクル > 集客 > トラフィック獲得
- 分かること: 流入経路(自然検索、広告、SNS、他サイトからのリンクなど)ごとのユーザー数やコンバージョン数
特定の比較サイトからの流入が多く、かつコンバージョン率も高い場合、そのサイトとの連携を強化したり、広告出稿を検討する価値があるかもしれません。
また、各施策(SEO、広告、SNS運用)がきちんと集客に貢献しているかを評価する上でも重要な指標です。
③ エンゲージメント(訪問ページ):ユーザーは「どのページ」から入ってきていますか?
サイトの「入口」となったページ、つまりランディングページを把握します。
- 見るべきレポート: レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > ランディングページ
- 分かること: どのページの集客力が高いか、または低いか、ページごとのエンゲージメント率(ユーザーがどれだけ関心を持ってくれたかを示す指標)
トップページからの流入が最も多いとは限りません。特定のブログ記事やサービスページが多くのユーザーを集めているケースもあります。
集客力が強いページを把握し、そのページをさらに改善することで、サイト全体の成果向上に繋がります。
④ エンゲージメント(閲覧ページ):サイト内で「どのページ」がよく見られていますか?
サイト内で人気のあるページ、よく閲覧されているページを把握します。
- 見るべきレポート: レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > ページとスクリーン
- 分かること: ページビュー数のランキング、ページの平均滞在時間など
よく見られているページは、ユーザーの関心が高いテーマやニーズが必ずあります。そのテーマを深掘りしたコンテンツを追加したり、関連ページへの導線を強化することで、ユーザー満足度を高めることができます。
3.「なんとなく」から脱却!成果を出すための実践的サイト分析術

サイトの健康診断で大まかな状況を把握したら、次はいよいよ具体的な課題を発見し、改善に繋げるための「精密検査」に進みます。ここでは、GA4の最も強力な機能の一つである「探索レポート」を活用します。
「探索レポート」は、標準レポートとは異なり、自分で好きなデータを組み合わせて、オリジナルの分析レポートを自由に作成できる機能です。
ステップ1:ボトルネックを発見する「ランディングページ分析」
多くのサイト改善は、ユーザーが最初に着地するページ(ランディングページ)で、商品やサービスの詳細に納得してもらい、次の行動に繋げるかにかかっています。まずは、サイトの入口となっているページを一つひとつ分析し、課題を洗い出していきます。
【分析の準備】
- GA4の左側メニューから「探索」をクリックし、「空白」のレポートを作成します。
- 「変数」列「ディメンション」の「+」をクリックし、「ランディングページ」をインポートします。
- 「指標」の「+」をクリックし、以下の4つをインポートします。
- セッション(訪問回数)
- エンゲージのあったセッション(関心を持ってくれた訪問の数)
- エンゲージメント率(セッションに対するエンゲージのあったセッションの割合)
- コンバージョン(成果の数)
- インポートしたディメンションと指標を、右側の「タブの設定」列にドラッグ&ドロップします。
- 行:ランディングページ
- 値:セッション、エンゲージのあったセッション、エンゲージメント率、コンバージョン
ランディングページごとのパフォーマンス一覧表が完成しました。この表の中から、改善すべき「ボトルネック」となっているページを探します。
【ボトルネックのパターン例】
- パターンA:流入は多いが、エンゲージメント率が極端に低いページ
- 状態: たくさんの人が訪れるが、ほとんどがすぐに離脱してしまっている(直帰のような状態)。
- 仮説: 検索意図とコンテンツが合っていない、ページの表示速度が遅い、ファーストビュー(最初に表示される画面)に魅力がない、などが考えられます。
- パターンB:エンゲージメント率は高いが、コンバージョンに繋がらないページ
- 状態: ユーザーは熱心にコンテンツを読んでくれているが、最終的な成果(購入、問い合わせなど)に至っていない。
- 仮説: コンテンツは魅力的だが、次の行動を促す導線(CTA:Call To Action)が分かりにくい、あるいは存在しない。料金やサービス内容など、意思決定に必要な情報が不足している、などが考えられます。
まずは、この2つのパターンのいずれかに当てはまるページ、特に流入数が多いページから優先的に改善に着手するのが最も効果的です。
ステップ2:勝利の方程式を見つける「経路データ探索」
サイト改善は、弱みを克服するだけでなく、強みをさらに伸ばすことも重要です。コンバージョンに至ったユーザーが、どのような道のりをたどったのかという"勝利の方程式"を見つけ出し、その流れを再現できるようにサイトを改善していきます。
この分析に役立つのが、探索レポートの一種である「経路データ探索」です。
ここからは、事例を交えながら解説していきます。
事例:コンバージョンユーザーの行動から見えた3つの改善策
あるBtoB企業のサイトで、コンバージョン(申し込み完了)したユーザーの行動を「経路データ探索」で分析しました。分析の終点を「申し込み完了ページ」に設定し、そこに至るまでにユーザーがどのようなページを閲覧したかを遡って見ていきました。
すると、コンバージョンしたユーザーには共通の行動パターンがあることが分かりました。
【コンバージョンユーザーの行動パターン】
- 特定の主力製品ページ(仮に製品A、製品Bとする)を複数回、詳細に閲覧している。
- 製品ページだけでなく、「導入事例」のページを閲覧し、具体的な利用イメージを掴もうとしている。
- メイン事業とは異なる「関連サービスのページ」を閲覧しており、関連サービスの需要も高い。
- 最終的な意思決定の前に、「会社概要」や「プライバシーポリシー」といった信頼性を確認するページをしっかりと閲覧している。
この行動パターンから、以下のような仮説を立てることができます。
- 仮説1: ユーザーは主力製品に強い関心を持っている。しかし、製品ページだけでは解決できない具体的な悩みや疑問を持っている可能性がある。
- 仮説2: ユーザーは申し込みの前に、多くの情報(事例、信頼性、関連サービス)を収集して不安を解消しようとしている。申し込みへの心理的なハードルが存在する。
- 仮説3: 「導入事例」はユーザーの意思決定に重要な役割を果たしているが、そこから申し込みへの流れがスムーズではないかもしれない。
これらの仮説に基づき、具体的な改善策を実行しました。
ステップ3:仮説を具体的な改善策に繋げる
データ分析から得られた仮説を、実際のサイト改善アクションに落とし込んでいきます。
【改善策①:最重要ページからのコンバージョンを最大化する】
最も多く閲覧されていた主力製品ページ(製品A、製品B)の内容を、さらに成果に繋がるように改修しました。実際の問い合わせ内容を分析し、顧客が抱える共通の悩みや課題を特定。「〇〇でお困りのお客様へ」といったように、ユーザーの具体的な課題に直接的に語りかける見出しやコンテンツを追加しました。これにより、製品への関心が深いユーザーを、より確実に申し込みへと後押しする狙いです。
【改善策②:申し込みまでの心理的なハードルを取り除く】
ユーザーが申し込み前に多くの情報を収集して不安を解消しようとしている、という仮説(仮説2)に対応するため、新たに「Q&Aページ」を設置しました。これまでサイト内に散らばっていた情報や、よくある質問への回答を1ページに集約。ユーザーが抱くであろう疑問を先回りして解消することで、安心して申し込みボタンを押せる環境を整えました。
【改善策③:コンバージョンへの導線を強化する】
コンバージョンに繋がりやすいユーザーの多くが閲覧していた「導入事例ページ」。しかし、これまでのページには、事例を読んだユーザーをスムーズに申し込みに誘導する仕組みがありませんでした。そこで、各導入事例の記事の末尾に「この事例に関連する製品の申し込みはこちら」といった形で、申し込みページへの分かりやすいリンク(CTA)を設置。ユーザーの関心が高まった瞬間を逃さず、次のアクションに繋げる導線を強化しました。
このように、ユーザーの行動データを丁寧に読み解き、仮説を立て、具体的な施策に落とし込むことで、サイトは着実に成果を出せるようになっていきます。
4. 最後に
ここまで、GA4を使った具体的な分析手法と改善事例をご紹介してきました。
データは「このページの離脱率が高い」という事実は教えてくれますが、「なぜ離脱率が高いのか」「どうすれば改善するのか」という答えは教えてくれません。そこから「ユーザーは〇〇を期待していたのに、△△な内容だったから離脱したのではないか?」という仮説を立て、それを検証するための施策を実行し、その結果を再びデータで確認する、
「データ分析 → 仮説構築 → 施策実行 → 効果検証」
PDCAサイクルを粘り強く回し続けることこそが、GA4を活用し、サイトを継続的に成長させる方法です。
「やってみたいけど、自分たちだけ実行できるか不安…。」
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