リスティング広告のオークション分析と競合調査のポイント
リスティング広告の運用をしていると、突然パフォーマンスが悪くなることがあります。
これまで安定して成果を出していたのに、
急にクリックやコンバージョンが落ちてしまうと、原因が分からず不安になりますよね。
多くのケースでは、「新しい強い競合が現れた」ことが原因である可能性が高いです。
こういった場合、どうすれば競合を簡単に把握できるのでしょうか?
この記事では、そのポイントとなる「オークション分析」について解説します。
リスティング広告についての概要は以下をご参照ください。
リスティング広告入門:費用や運用方法、メリットを解説します
【リスティング広告のオークション分析と競合調査のポイント目次】
1.リスティング広告の特徴
2.オークション分析で確認できる6つの指標
3.競合を分析するメリット
4.競合間の紳士協定
5.オークション分析を活用して戦略的に運用
6.競合が出稿しているリスティング広告をチェックする方法
1.リスティング広告の特徴
▶検索結果の画面は限られている
リスティング広告は、ディスプレイ広告と異なり、一つの検索結果画面に多くの競合広告が表示されます。
そのため、自社広告のパフォーマンスや競合の状況を定期的にチェックする必要があります。
特に、最上位に広告を表示させたいと考える場合、単に入札価格を上げるだけではうまくいきません。
最適な入札戦略を立てるには、競合の状況を把握することが重要です。
▶リスティング広告は「飽きられる」ことがほぼない
狙っているキーワードや商材・業界にも寄りますが、
リスティング広告は「飽きられる」ということがほとんどない広告媒体だと言えます。
たとえば、仕事を探している人が新しい職場を見つけたら、
同じキーワードで何度も検索することはありませんよね。
同じキーワードで繰り返し検索しないなら、
同じユーザーに対して広告が何度も表示されることも少ないです。
このため、リスティング広告のパフォーマンスが急に落ちた場合、
新しい競合の出現が原因であることが多いといえます。
2.オークション分析で確認できる6つの指標
Googleリスティング広告のオークション分析では、次の6つの指標が確認できます。
- インプレッションシェア:設定したキーワードに対してどのくらい表示されているかを示す割合です。
- 重複率:自社の広告と同じキーワードで他の競合広告が表示されている割合を示します。
- 上位掲載率:自社の広告よりも上位に表示される競合広告の割合です。
- ページ上部表示率:検索結果の上部に表示される確率です。
- ページ最上部表示率:ページの最上部に広告が表示される割合です。
- 優位表示シェア:広告が最上位に表示される割合です。
これらの指標はメニュー「キャンペーン」>「分析情報とレポート」>「オークション分析」を使って確認できます。
特に重要な3つの指標
これら6つの指標の中でも、
特に「インプレッションシェア」「重複率」「ページ最上部表示率」の3つが、
戦略を立てる上で重要です。
インプレッションシェア
広告が表示されている割合を把握することで、競合が増えているのか、減っているのかが分かります。例えば、ある月から急にインプレッションシェアが伸びている競合がいた場合、その競合が入札を強化している可能性があります。逆にインプレッションシェアが減っている場合は、入札額を下げたのか、審査に通らなかったのかなどの理由が考えられます。
重複率
自社広告と競合広告がどれくらいの割合で重複しているかを確認できます。新しいキーワードを追加すると、それに伴い新たな競合が増える場合があります。
ページ最上部表示率
広告が検索結果の最上部に表示される割合を確認できます。特に自社ブランドのキーワードで広告を出す場合、最上位に表示されることが重要です。最上部表示率が100%でない場合は、入札額を上げるなどの対策が必要かもしれません。
3.競合を分析するメリット
オークション分析を活用することで、次のようなメリットがあります。
- 競合の動向が把握できる:
自社広告よりも上位に表示される競合を確認できるため、戦略的な入札調整が可能になります。 - 新しい競合の発見:
突然現れた新しい競合が、自社と同じキーワードで広告を出している場合、素早く察知して対応できます。 - 差別化の戦略が立てやすくなる:
競合の広告内容やターゲットを確認し、自社との差別化戦略を立てることができます。
特に、リスティング広告は競合とのポジション争いが激しく、
限られた広告枠を奪い合うゼロサムゲームのような環境です。
そのため、競合の動きを見極めながら入札を調整し、
自社の広告を最適な位置に表示させることが、広告運用での成果を高めるポイントです。
4.競合間の紳士協定
リスティング広告では、競合が自社のブランドキーワード(商品名や社名、サービス名)をねらって広告を出稿するケースがあります。
もしも競合の広告文に自社ブランドキーワードが使われていた場合、これは商標の侵害に当たる可能性があり、GoogleやYahoo!に申請することで該当アカウントへの対策を行うことが可能です。
ただし、キーワードそのものをねらうことに関しては、
直接的な制限はできないため、競合間での紳士協定が必要になる場合もあります。
※たとえば、競合へ直接問い合わせをして、自社ブランド「A」というキーワードに対する広告出稿を止めてもらうように依頼します。当然その際は、競合ブランド「B」には自社の広告が表示されないように設定を行います。互いのブランドキーワードに、互いの広告出稿が表示されないようにすることを紳士協定と呼びます。
これによりブランドキーワードの最上部表示の競合を排除できるとともに、
入札単価の高騰も低減させることができます。
5.オークション分析を活用して戦略的に運用
インターネット広告の世界では、クリック数やCPAなどの数字に注目しがちですが、
オークション分析を活用することで、競合の動向を把握し、広告運用を最適化することができます。
オークション分析は無料で利用できる機能であり、簡単に競合の状況をチェックすることができますので、ぜひ一度試してみてください。競合のインプレッションシェアや重複率、ページ最上部表示率などを確認することで、自社広告の運用を効果的に行い、成果を上げるための重要なヒントを得ることができます。
6.競合が出稿しているリスティング広告をチェックする方法
オークション分析の機能ではありませんが、Google広告では広告の透明性を図るために、
現在出稿されているGoogle広告を検索することができるデータベースを一般に開放しています。
すべてを検索できるわけではありませんが、
ぜひ競合がどんな広告文や表現を用いているかをチェックするために
ご活用いただくことをおすすめします。
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